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仙太郎窯の安藤日出武さんに会って来たよ

2009年 01月23日

映像はコチラ

うながっぱが市之倉町・仙太郎窯の安藤日出武先生を訪ねました。
やきものへの思い、多治見のおすすめスポットから元気の秘訣までインタビュー。
安藤先生といえば、地元陶芸家の重鎮。近寄りがたいイメージでしたが、なんのその。
コテコテの市之倉弁を話す郷土愛に溢れた方で、夜の席でもモテるというのも納得でした。

 


Q 先生が美濃焼の道に進もうと決めたきっかけは

 初代 仙太郎が明治初年に市之倉に窯を築いて、ワシの親父の2代目喜七は、「猫なし皿」という漬物を入れるような小皿を作っとった。親父はやきものの勉強をするよりも、書をたしなんだり漢詩を作ったりすることが好きだった。よぅ忘れん昭和35年にの、加藤陶九郎産が「市之倉の窯焼きに、おもしろい男がおる」と、ひょっこり親父を訪ねてきた。そこで陶九郎さんに、「やきものをやるなら、美濃で焼かれたものをやらんとかんぞ。」と言わしての。それは志野、織部、黄瀬戸であるわけだの。それから、わしのやきもの人生が始まると。

※1 加藤陶九郎・・・桃山時代の焼き物を現代に復刻させた偉大な昭和の陶芸家。

Q さくとうを50年もされると、みえてくるものはあるんですか?

 難儀をして自分のものを追及していくことが大事やの。人の真似は駄目やの。ワシは独学なわけよ。土も釉薬も自分で作っとる。ほれから、登り窯、石炭窯、ガス窯とやってきたけど、結局原点に戻って穴窯をやっとる。穴窯は独特の難しさがあるけどが、志野・織部が焼かれた桃山時代の人達の技法、生活、考え方を知らないかんと思っとる。穴窯は体力がいるわけよ。薪をくべっからかさんといかんでの。それに、穴窯は季節によって出来が違う。だからひとつでも良いものが生まれればいいなぁと思ってやっとる。

今は電気の窯で何でも焼ける、釉薬も土も買える。でも、難儀をして自分で見つけ出したもので徹底的に追求することによって、自分だけの作品が生まれるよの。うーん!ほんだけの事よ。

Q やきものをやってきて、嬉しかったことは?

 毎回無事に窯を焼いた満足感があるのぉ。穴窯は何が出てくるかわからんけど、ガスや電気の窯とは違った満足感があるのぉ。うーん!

Q 先生の元気の素は?

 ほれはのぉ、たえず前向きっちゅうことよ。自分で何もかも徹底追求する気持ちが大事やのぉ。ワシはのぉ、毎朝必ず早起きして墓参りして般若心経を書く。それが健康の秘訣3点セット。精神を養って、業を積む、ということ!

Q うながっぱグルメはご存知ですか?

 ほりゃー知っとるよぉ!多治見は鰻が旨いでの。鰻はよく食べるよ。3日連続で食ると通風になるけどの。

Q 多治見のオススメスポットは?

 ほりゃぁなんつっても永保寺と修道院やの!あれほど素晴らしい所はなかなかない。

市之倉もオリベストリートをやっとるけどのぉ。今は窯元ばかりだが、やきもの以外の店もたくさん並んだら街道が賑わうんじゃないかのぉ。立派な八幡神社の陶天井もあるしのぉ。

ワシんとこ(アートサロン仙太郎)も、やきものばっかじゃなくて、絵画や彫刻も音楽も、いろいろな芸術を紹介したいと思って始めた。

※八幡神社の陶天井・・・市之倉町の八幡神社境内にある陶天井。人間国宝の故加藤卓男さんや鈴木蔵さんら、地元の陶芸家たちが絵付けした陶板が並ぶ。

 

Q よくTVに出演されますが、おもしろかったエピソードは?

 TVはいろいろな人との出会いがあって面白いのぉ。穴窯を焼いとる最中にアナウンサーが「今何をしているんですか?」と聞かれて、「薪をくべっからかさんもんで」と言っても「どうゆう事ですか?」と言われて「くべっからかすはくべっからかすや!」と答えたわ。まさにこれが市之倉弁やった。うん!(※薪をくべるの意味)

ほれから、穴窯から取り出した悪い作品をよけてたら、芸能人に「うちは5人家族だから5つ欲しいわ!」と言われた。ほんなバカなのぉ!

Q 多治見は日本一暑い町になりましたが?

ほんなもん、俺んとこはいつも暑いのぉ!薪をくべっからかしとるもんでのぉ!多治見はやきものの町だでのぉ!観光も、暑さを逆手にとらなかんわぁ!

Q うながっぱへのエールと、多治見市の未来へ向けて一言。

 うながっぱとは、うまいキャラクターを作ったの。土岐川もあるから河童というのもおもしろいの。鰻というのも、やきもの処とは切っても切り離せないからの。全国へ広げてかなかんの。

多治見の今後は、やきもの以外のことも勉強してレベルを高めて、投入することが大事やのぉ。

ワシが市之倉陶磁器工業組合の理事長をやってた時は、TV番組の「なんでも鑑定団」を呼んだり、猿回しを呼んだり、演奏会をやったりと、様々なイベントを展開したのぉ。勉強して次から次へ新しい試みをしていくことが大事で、この洞の中のことだけでは駄目じゃのぉ。

 

いろいろな お話を ありがとうございました。いつまでも お元気で!! 

仙太郎窯

明治初期に開窯。美濃桃山陶の志野、織部、黄瀬戸などを手掛ける。アートサロン仙太郎では近代絵画の巨匠の作品を中心に幅広い芸術を紹介。 

Tel 0572-22-3750

営業時間 10時〜17

定休日 日曜・祝日(予約制で見学可)

安藤日出武

1938年 多治見市出身。

1993年 美濃陶芸永年保存作品に「古美濃大壷」指定>

1998年 多治見市無形文化財保持者に認定>

2003年 岐阜県重要無形文化財保持者に認定「黄瀬戸」